自分で言うのもなんだが、俺は小学校低学年の時はダメな子だった。
勉強できない、忘れ物ばかり、片付けも出来ないので先生に注意を受けてばかりだった。
3年生の時だったと思う。
クラスの学級委員を決めることになった。
クラスの中で立候補を募って候補者が多数の場合は選挙による決定だったと思う。
なんで、どうして、そんな選択をしたのか詳しくは覚えていないが、俺は学級委員に立候補した。
クラスでもかなりダメでトロイ、いわゆる出来ない子だったのに。
何故かそれなりに善戦できるだろうと自信はあった。
そうでなければ立候補しないだろうしね。
30年以上の前の事なので詳しくは覚えていないが立候補者は4人ぐらいだったと思う。
1人はできすぎ君タイプの優等生でもろに本命だった。
できすぎ君が票を1番集めるのは何となくわかってた。
しかし、俺は勝手に残りの、その他3人(俺、丸君、四角君とする)の票は同じくらい集まるのだと想像していた。
心が優しい俺は、丸君や四角君の票を心配して投票の時に自分の名前を書かず丸君だか四角君の名前を記入して投票した。
…結果は可哀想なもんだったよ。
圧倒的にできすぎ君が票を集めて学級委員となった。
もちろん俺は0票だった。
残りの2人は数票入ってたぐらいだと思う。
結果発表後、ずっと机に突っ伏して泣きながら思った。
何で自分に投票しなかってんだろうと。
まあ、入れても1票入るだけだけどね…
その時限が終わるまでは泣いていたと思う。
くやしかった思い出。